計算問題 | |
項目 | 出題第?回 |
2.水面積負荷とSS除去率の関係は、水面積負荷が小さいほど、SS除去率は高くなる。 水面積負荷:沈澱池の単位面積(1m2)当たりの処理水量(m3)を示す。 沈澱池流入水量(m3/日) 池の有効水深(m)×24hr 水面積負荷(m3/m2・日)=−−−−−−−−−− = −−−−−−−−−−−− 沈澱池表面積(m2) 沈澱時間(hr) |
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最終沈澱池: 最終沈澱池は、生物処理の過程において生じた汚泥を沈澱除去することにより、清澄な処理水を得ることを目的として維持管理が行われる。最終沈澱池で除去されるSSは微生物フロックを主体としており、最初沈澱池のSSに比べ沈降速度が遅いため、管理項目として水面積負荷が重要となる。 沈澱池の水面積負荷、有効水深及び沈澱時間と池の大きさには次の関係が成り立つ。 V=A・h=Q・t/24 水面積負荷=Q/A=h・24/t 単位:m3/(m2・日) V:池の容量(m3) A:池の表面積(m2) h:池の有効水深(m) Q:流入水量(m3/日) t:沈澱時間(hr) |
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例:最終沈澱池の水面積負荷を求める。 有効水深:3.0m 沈澱時間:3hr 解: 水面積負荷=Q/A =h・24/t =3m×24hr/3hr =24 (m3/(m2・日)) |
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反応タンクの好気的固形物滞留時間(ASRT): 好気的固形物滞留時間(ASRT)は、好気条件下での固形物滞留時間であり、硝化反応の制御指標として重要である。硝化細菌を系内に維持するためには、硝化細菌の増殖速度に見合ったASRTを確保した運転を行う必要がある。なお、硝化細菌の増殖速度は水温の影響を強く受ける。低水温条件では、増殖速度が小さくなるので、より長いASRTが必要となる。 ASRTは次式により算出できる。 ASRT=(好気タンク容量比または好気運転時間比)×SRT =(好気タンク容量比または好気運転時間比) 反応タンク容量×反応タンク内の平均MLSS濃度 ×−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 余剰汚泥比×余剰汚泥の平均SS濃度+処理水量×処理水の平均SS濃度 ≒(好気タンク容量比または好気運転時間比) 反応タンク容量×反応タンク内の平均MLSS濃度 × −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− (処理水中の平均SS量を無視できる場合) 余剰汚泥量×余剰汚泥の平均SS濃度 |
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例: 反応タンクの管理指標である好気的固形物滞留時間(ASRT)を求める。 反応タンク容量 1500m3 反応タンク内の平均MLSS濃度 2000mg/l 余剰汚泥量 30m3/日 余剰汚泥平均SS濃度 5000mg/l 好気的運転時間 12時間/日 なお、処理水中のSS量は無視するものとする。 解答: ASRT=(12/24)×{(1500×2000)/(30×5000)} =10日 |
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重力濃縮タンク: 重力によって汚泥の濃縮を行うもので、運転指標としては、汚泥界面、滞留時間、固形物負荷がある。 投入汚泥量と投入汚泥固形物濃度から固形物量を求め、これを濃縮タンク水面積で割ると固形物負荷が求まる。 固形物負荷 = 投入汚泥量×投入汚泥固形物濃度/濃縮タンク水面積 kg/(m2・日) m3/日 kg/m3 m2 投入汚泥量を濃縮タンク水面積で割ると水面積負荷が求まる。 水面積負荷 = 投入汚泥量/濃縮タンク水面積 m3/(m2・日) m3/日 m2 濃縮タンク水面積と濃縮タンク有効水深をかけて濃縮タンク有効容量を求め、これを投入汚泥量で割ると滞留時間が求まる。 滞留時間 = 濃縮タンク水面積×濃縮タンク有効水深/投入汚泥量 日 m2 m m3/日 |
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例:重力濃縮タンクにおける固形物負荷、水面積負荷及び、滞留時間を求める。 投入汚泥量: 400 m3/日 投入汚泥固形物濃度: 10kg/m3 濃縮タンク水面積: 50m2 濃縮タンク有効水深: 4m 固形物負荷= 400×10/50 = 80 kg/(m2/日) 水面積負荷= 400/50 = 8 m3/(m2・日) 滞留時間 = 50×4/400 = 0.5 日 = 12 hr |
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例:重力濃縮タンクにおける滞留時間を求める。 投入汚泥量: 400 m3/日 投入汚泥含水率: 99% 汚泥の比重量: 1000kg/m3 固形物負荷: 60kg/m2・日 濃縮タンク有効水深: 4m 固形物量= (100−99)÷100×1000 = 10 kg/m3 所要水面積= 10×400÷60 = 66 m2 滞留時間 = 66×4×24÷400 = 15.8 ≒ 16 hr 滞留時間は16時間である。 |
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2.消化率は、下記で表される。 投入汚泥の無機分(%)×消化汚泥の有機分(%) 消化率 =(1 − −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− )×100 投入汚泥の有機分(%)×消化汚泥の無機分(%) 一般に中温消化(消化温度:30〜35℃、消化日数:約20日)で投入汚泥の有機分70%以上であれば、消化率は40〜60%である。 |
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有機系高分子凝集剤の薬品注入率: 汚泥脱水の際には、薬品を注入して脱水性を向上させる。薬品の注入率を増やすと汚泥の回収率は上がり、脱水汚泥の含水率は低くなるが、過剰に注入すると脱水性は低下する。薬品の注入率は固形物あたり有効薬品量として表され、以下の式によって求められる。薬品の溶解度は通常0.2〜0.3%である。薬品注入率は、脱水機の種類、供給汚泥の濃度、性状によって左右されるが、一般に1%前後である。 薬品注入率(%)={薬品溶解濃度(%)×薬品注入量(m3)×100} /{汚泥濃度(%)×汚泥量(m3)} |
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例: 汚泥脱水時における有機高分子凝集剤の注入率を求める。 汚泥量 10.0m3 汚泥濃度 2.0% 有機高分子凝集剤溶液濃度 0.2% 有機高分子凝集剤溶液注入量 0.8m3 {(0.2×0.8)×100}/(2.0×10.0)=0.8 薬品注入率=0.8% |
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汚泥濃縮過程では、汚泥の含水率の低下に伴い汚泥体積が減少する。汚泥の密度が不変で、濃縮前後で汚泥中の固形物量が不変であるとすると次式が成り立つ。 (100−濃縮前含水率)/100 × 汚泥体積(濃縮前) =(100−濃縮後含水率)/100 × 汚泥体積(濃縮後) よって、濃縮前後での汚泥体積比は、次式により算出できる。 汚泥体積(濃縮後)/汚泥体積(濃縮前)=(100−濃縮前含水率)/(100−濃縮後含水率) |
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例: 遠心濃縮機の含水率99.2%の生汚泥を投入して、含水率96%の濃縮汚泥を得た時の汚泥量は 汚泥体積(濃縮後)/汚泥体積(濃縮前) =(100−99.2)/(100−96) =1/5 解答:汚泥の体積は1/5に減量した。 |
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標準活性汚泥法の返送汚泥比: 標準活性汚泥法の下水処理場における返送汚泥のSS濃度に対して設定したMLSS濃度を維持するために必要な汚泥返送比は次式により求められる。 R={XA/(XR−XA)}×100 R:汚泥返送比(%) XA:MLSSの濃度(mg/l) XR:返送汚泥のSS濃度(mg/l) |
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例 下記条件において返送汚泥比を求める。 返送汚泥のSS濃度 6000mg/l MLSSの濃度 2000mg/l 解答: XA:2000mg/l XR:6000mg/l R={2000/(6000−2000)}×100 =50% |
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2.SVIは次式により算出する。 SVI=(SV×10000)/MLSS 従って、SVIの変動が少なければSVからおおよそのMLSS濃度が推定できる。 |
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SVI(汚泥容量指標)は活性汚泥の沈降性を示す指標である。 活性汚泥混合液をメスシリンダー1lに入れ、30分間静置したあとの沈澱した汚泥容量を%で表したものがSV(活性汚泥沈澱率)であり、このときの1gのMLSSが占める容量を示したものがSVIである。SVIが小さいほど沈降性、濃縮性が良い。正常な活性汚泥のSVIは100〜200程度である。一般に300以上に達した場合をバルキングという。 SVI(ml/g)=SV(%)×10000/MLSS(mg/l) |
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例:SVが30%、MLSSが2000mg/lのときのSVIは SVI=30×10000/2000=150 (ml/g) SVIは150ml/gで、正常域にあり、正常な値である。 |
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全窒素量(T−N): 全窒素は、無機性窒素と有機性窒素の総量である。無機性窒素としては、アンモニア性窒素、亜硝酸性窒素、硝酸性窒素があり、各々の測定が可能である。一方、有機性窒素には、タンパク質をはじめようような有機化合物中の窒素分が含まれるが、これを直接測定する簡便な方法がない。従って、通常はケルダール窒素として有機性窒素とアンモニア性窒素の総量を測定し、別に測定したアンモニア性窒素との差し引きにより有機性窒素を求めることになる。 全窒素量を総和法により求める場合には、ケルダール窒素、亜硝酸性窒素、硝酸性窒素をそれぞれ測定し、その総和をとる。 全窒素=ケルダール窒素+亜硝酸性窒素+硝酸性窒素 なお、全窒素量を直接求める方法として、アルカリ性とした試料にペルオキソ二硫酸カリウムを加えて、高圧蒸気滅菌器により分解し、生成した硝酸性窒素を測定する方法がある。 |
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例:下水中の窒素の分析結果から全窒素量(T−N)を求める。 ケルダール窒素(Kj−N):34mg/l アンモニア性窒素(NH4+−N):15mg/l 亜硝酸性窒素(NO2−−N):2mg/l 硝酸性窒素(NO3−−N):5mg/l 全窒素=ケルダール窒素+亜硝酸性窒素+硝酸性窒素 =34+2+5=41mg/l |
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